手元に残ってる千景くんへの手紙はこれのみ。 書きためていたやつは本人に取られちゃったし。 嬉しいような、困るような。 読んでもらえる日が、渡せる日が来るとは思っていなかったからな。 「これは……大事にしよ」 そっと引き出しの中に戻す。 勝手にひとりで嬉しくなって軽やかな足取りで部屋を出た。 「千景くーん!朝ご飯なにー!?」 なんでもない日常も2人で過ごせるなら幸せで穏やかな日々になるはず。 大事にしたい。