――午前0時になる頃。
リビングも階段の明かりもすべて消えて家の中も真っ暗な中、私は息を潜めて自分の部屋から出ていった。
物音を立てないようにそーっと。
向かう先は……再び千景くんの部屋。
他人の部屋には入らないというルールだけど、今だけは許してほしい。
緊急事態ですので!
もちろん目的はあの手紙。
意地悪な千景くんだからすんなりと返してくれるわけがない。
私はどうしても返してほしいの。
振られた今、あんな手紙が千景くんの元にあっても……って感じだし、さっき言い忘れたけど私の写真も入ってたりするから。
送る予定ももちろんないとわかってるけど、私は今何才でこんな感じですよーという意味で入れてただけ。
私にとってアルバム感覚だったりする。
音もなしにそっと部屋に入り、
暗がりに目を早く慣れさせようとじっと待つ。



