「か、返してもらえると嬉しいな」
「コレ俺宛てなんだろ?なんで返す必要があるわけ」
そうなんですがっ、うーん…!
届くこともないと半ばあきらめながら書いていた手紙。
こうして本人の手に渡ったのはこれ以上なく嬉しいもので喜ぶべきなんだけど!
「は、恥ずかしいからです」
「渡しません。はい、以上」
「ねぇ千景くんっ!」
「先風呂行っていーよ」
バタンと。
私が呼び止める声も無視して強引に遮断。
閉められた扉の前ではどうすることもできず、自分の部屋に走って行った。
確かめなきゃ!
机の上にある箱の中を開けてみると中身は綺麗さっぱりなくて。
そういえば私…
あの夜に箱の中身をばらけてしまったのに、そのあと自分で片付けた記憶がないな……



