上履きがある。
じゃあ、千景くんがもうこの校内の中にはいないってこと?
えっ…
カバン忘れるほどの急用ってなに!?
連絡ぐらい入れてくれたっていいんじゃないの…
もうー…千景くん!
手に持っているカバンに視線を落としながらため息がついこぼれる。
…帰ろ。
「ねっ、行こう! 千景!」
ーー千景くん?
私の頭の中をいっぱいにしている人物の名前が耳に飛び込んで来て反応しないわけがない。
声のするほうへ歩いてみたら視線の先、そこには大好きな背中が。
あれは間違い無く千景くんっ!
だけど、なんか様子がおかしくて…?
私からじゃ相手の人は見えないけど、誰かに引っ張られて今にも校門の外に連れて行かれちゃいそう。
何事だ。
とりあえず早く助けに行かなきゃーー!



