そして、特に深く考えることなく、その背中に触れた。
ポンポンと小さい子をあやすように、一定のリズムを刻むように。
保育園の頃は、愛生から寄って来ることなんて滅多になかった。
今と真逆。
俺のご機嫌取りのために「好きだよ」って言ってるんじゃないとは、わかる。
純粋に素直に好きだってことは、まぁ何となく伝わってくる。
ーー受け止めるけど、ただそれだけ。
いつから真正面から向き合えなくなったっけ、俺。
彼女に過度な干渉もしない。
代わりなら見つけるし、なんとかなるから。
いつでも離れてっていい、と最初から繋ぎとめておこうともしない。
告白を避けるために、
彼女持ちという普通の感情を持った奴と見られるために。
いつからか、彼女はカモフラージュの存在でしかなかった。



