【完】午前0時日付が変わっても



教室の前には人がいなくて、私たちだけ。


意外にも先に口を開いたのは千景くんで、何を言うのかと思ったら。




「誤解されんのが嫌なら行けよ。藤野だっけ、そいつ追いかけて言って来いよ早く」




藤野…?


あれ、さっきの人は藤本くんじゃなかったっけ。


まぁそこ大事なところじゃないからどっちでもいいね。



「なに言うの?」


「好きな奴なんていませんって」



……ほんと何なんだ、千景くん。


私がしたい話はそれじゃないよ。



まっすぐ目を向けられているのに、冷たく見下ろされてる感じがして。


やだな、その目。



千景くんがこっち見てくれると嬉しいんだよ私。


目を合わせて話してる時も、実はすごくドキドキしてるの。


なのに今は全然違う。




「好きな人いる!!」