「……明日から一緒に学校行ってやる」


「え?」


「帰りも帰れるときは一緒に帰るか」


「ほんとに?」




テレビから視線をはずさずに小さくつぶやいた千景くん。



一緒に住んでいることがバレないように登下校の時間をずらしていたけれど、明日からは一緒に行けると。



千景くんなりに少しは心配してくれてるのかな。



……やっぱり優しい人。




「ありがとう」


「うん。じゃあ、その宿題、明日写させろよ」


「えっ、私合ってるか自信ないからイヤ」


「家事全般しばらく愛生が引き受けるってのは?」


「しばらくってどのくらい?」


「1ヶ月」


「……イイヨ」



タダでは済ませない男。


仕方ない。

妥協してノってあげよう。