とりあえず、第一関門突破だ。

第二関門はケッチャムその人だ。

彼が僕らの打つ芝居に乗ってくれればそれでよいのだけど、そうでなければ、事態は暗転し、多少の犠牲を払わざるを得なくなってくる。


それはなるべく避けたい最悪のシナリオだ。


ガードマンの誘導でサナトリウムのある中庭を抜け、突き当りを進むと、大きな病棟が姿を現した。

僕とキンケイドは、個室に通されるとケッチャムが来るのを待った。