仲裁に入ったパパが視界に飛び込むなり、トオル君の拳は寸前でピタッと止ったけど、カズトの方は勢い止らず、パパの左頬を強打してしまっていた。

「カズトのヤツ!さっき、どさくさに紛れて僕のことを3回も『お父さん!』と呼びやがった!!!!」

「パパ……、それ、怒りどころが違うから……」

(ってゆーか、殴られた事を怒ろうよ……)

私のツッコミを無視して、パパは私をじっと見つめる。