トオル君は私を包むように眠っていた。

私は聴診器を外すと、トオル君を起こさないようにそっと彼の胸に耳を当てる。


トクン、トクン、トクン、トクン……

トオル君の心臓の音……

温かくて、優しいトオル君の心の音……