「2年と会わないうちに少し艶かしさが加わって来てて『女』って感じになってきてさ……」

それはオレ自身があいつに感じていたことだ。

小さな蕾が今、仄かに色づき甘やかな匂いを放ち、その甘い蜜で男を誘う。

だけど、その花はオレが無理矢理手折ってしまったために、頑なに花を開いてくれなくてなってしまったのだけど……。

時間を掛けて肥料を与え、水を遣り、気持ちの良い音楽で彼女を誘うが、ハルナはまるで難攻不落の要塞のように強固だ。