「そうねー。まあ明野君に牽制されたんだし、もうなにもしてこないでしょ」

「う、うん」

そうだよね、

ここ数日、廊下で先崎君と会っても

冬夜の顔をみたらすぐに逃げてるし。

相当怖い思いしたのかな…

まあ、同情はできないけど。

「そういえば、今日も乃崎君来てないね」

恵美の言葉に、となりの空いている席に目をやる。

「うん…」

乃崎君は、体育祭以来学校に来てない。

前からよくサボってたから特別なことじゃないんだけど、

お礼もまだ言えてないから来て欲しいな…。