ーー健夫サイドーー








天の言葉が胸をうって
俺の涙は止まらない


ほんっと、情けねぇな。
俺。


こんだけ真っ直ぐで曇りの無い瞳で
俺だけを見てくれてる


整った綺麗な顔の中の瞳は
誰よりも綺麗だ。


それが痛いほど伝わってきて


どうしようもなく愛おしい


止めようとしても止まらない涙を拭って
心配そうに見る天。


20年間、この瞳に移りたいとずっとずっと願ってた


その瞳に俺がうつってる。


どうしようも無い幸福感と
天に対する愛おしさから


強く強く
天を抱き締める



「……健夫??」
とつぶやいた後


黙って俺の背中に手を回した天。



もう止まらない


「……天 ごめんな。
俺が勝手に不安になっちまったんだよ。
お前の事が言葉では言い表せないくらい愛してるんだ。
ちゃんと伝わってる……
お前の気持ちは
天が俺の事を好きと言ってくれた時からきちんと伝わってる。
でもどうしたって、俺の気持ちが上なんだ。20年越しの片想いだったからな。
俺はお前みたいに出来たやつじゃねぇから、つまらないことですぐ妬いちまうけど、お前が信用できないからじゃない。
大好きだよ。
言葉じゃ伝えきれない。
お前をもう絶対に離せない。」


俺の言葉に天は安心してくれたようだ


「言っとくけど
私だって妬いてるわよ?
ただ、私の場合見慣れてるだけよ(笑)
だって、どっかの誰かさんは昔っから私の目の前でイチャイチャイチャイチャしてたじゃない(笑)
それでもあんたは私をずっと好きだったんでしょ?
それに、女の子に囲まれてるあんたがあまりに不機嫌すぎておかしくって。
ふふ(笑)」

と下を向きながらクスクス笑った


すんげぇ
かわいい!!

ーー健夫サイドおわりーー