慌てて追いかけようとするけど、慣れない着物は歩きにくくて。
すれ違う人たちの間を縫って進むのがやっとだ。
こ、これは……
はぐれちゃうパターンだ!!
サーッと顔が青くなったところで。
一旦鳥居を抜けて、広場のようなところに出る。
周りを見渡すけど、あたりにみんなの姿は見えない。
……しょうがない、とりあえず誰かに連絡をして、合流しよう。
男子の連絡先なんて知らないし、ここはとにかく加奈と花鈴に……
「ねぇ、困った顔して一人でどーしたの?」
「え?」
スマホに手をかけたその時。
見知らぬ大人の男の人がひとり、目の前に立っていた。
誰だろ……この人?
「あの……」
「お友達とはぐれちゃった? 俺も友達とはぐれちゃってさ、」
「え、っと」
「よかったら、俺と一緒に探さない?」
一方的に言葉を並べるその人は、見るからに怪しい人ではないけれど。
この手の人に簡単について行ってはいけないことくらい、わかる。

