【完】立花くんは愛し方を間違えてる。





感じた違和感にパッと顔を上げると。



目が合う。




そして、細められるその目は、紛れもなくわたしの反応を楽しんでいる。





「───だから、あと10回くらい言ってくれる?」






違和感が、確信に変わった。



……だ、騙された!





「……〜〜ばか!」




捨てゼリフを吐いてその腕の中から抜け出し、わたしは自分の席へと向かった。




……おかしいと思った!


やっぱり記憶がないなんて嘘だったんだ。




本当に意地悪ってなおらないんだね!






「くるみ〜、朝からまた立花くんにいじめられてんの? てか、なんか今抱きしめられてなかった?」


「セクハラよ。嫌ならハッキリ言いなよ?」



「か、花鈴……、加奈……」




ちょうど花鈴の席に集まってた二人が、いつものようにそう言ってくれるけど。



わたしも立花くんが好きだなんて、い、言えない……。



今まで散々、きらいだのなんだのって言ってたのに、ムシが良すぎる……。