「昨日おまえ、俺が保健室で寝てる時来たろ?」
「う、うん……行ったけど、」
「あん時熱でけっこう意識朦朧としててさ、あんま覚えてねーんだよな」
「え」
ええええええ!?
お、覚えてない〜!?
わたしを抱きしめたことも、妙に甘いセリフを吐いたことも、わたしに好きって言わせたことも……
ぜ、全部……!?
「おまえが来たところまでは覚えてんだけどなー……」
「う…嘘でしょ……」
「? どうした成田? ヘンな顔して」
立花くんのせいでしょ!
なんで覚えてないの?
わたしの一世一代の告白だったんだよ……!
「なに? なんか俺に大事なことでも言ったの?」
「へっ?」
そう言って再び伸びてくる腕越しの立花くんの顔が、意地悪く歪んだのを……
わたしは見逃さなかった。

