【完】立花くんは愛し方を間違えてる。




目が合った瞬間、ニヤリと笑った。




「したほうがよかった?」


「……ぬわっ?!」




まさか、キスを期待してたマヌケ顔……ずっと見られてたの!?


は、恥ずかしすぎる……


いますぐ消えて無くなりたい!




「成田」




顔を背けようとしたのに、くいっと顎を掴まれて身動きが取れなくなる。


そのキレイな漆黒の瞳にとらわれる。





「嫌なら、拒めば?」


「え……」





そう言った立花くんはフッと目を伏せて再び顔を近づけてくる。



やっぱり、するの!?

どっちなの!?



と、戸惑いつつもわたしは……



わたしの顎を掴む手の力なんてほとんど入っていなくて。


逃げ出そうと思えば、いつでも逃げられる状況なのに。




(逃げたくない───……)




なぜか、そう思った。


だから、動かずにそのままでいると。





「拒めよ……おまえ、流されてんじゃねーよ」





と、低い声で囁かれた。