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「ここ? 成田の家」
「う、うん……」
───結局、送ってもらっちゃったよ……。
駅から本当に5分ほどで、わたしの家に着いて。
相変わらず雨は土砂降りで。
わたし達はいったん、屋根のあるわたしの家の玄関の手前に避難する。
「あの、立花くん。ほんとにありが……」
そこで、お礼を言おうとパッと立花くんのほうを見ると。
ふと、立花くんの右肩が、びっしょりと雨に濡れていることに気がつく。
……え!? どうして……!?
まさか、わたしが恥ずかしがって離れるたびに、わたしの方に傘さしててくれたの?
自分の身体があまり濡れていないのを見て、申し訳なさと、むず痒い気持ちが同時に襲ってくる。
───なんなの、もう。立花くんのくせに。
意地悪なのか、優しいのか
どっちかにしてよ……。
わたしは、小さなことでいちいち戸惑ってばかみたい。

