【完】立花くんは愛し方を間違えてる。





───立花くんはいま、何を思ってるの?




無性に気になった。


わたしはずっと、立花くんの心がわからない……。





お互い無言にも近いようなひとつ、傘の下で、ようやく駅にたどり着く。



ありがとう、のお礼の言葉を言う暇もなく、帰宅ラッシュの人混みに流されてわたしたちは電車に乗り込んだ。




……今まで知らなかったけど、立花くんもこっち方面の電車なんだ。



何駅で降りるのかな?


お家はどこなんだろ?



……ってわたし、何気になっちゃってるんだろ。


違う、違う違う、駅まで送ってくれたから! それだけだから!




って、いったい誰に言い訳してるの。





"次は東駅〜東駅〜"


車内にアナウンスが流れる。




「わ、わたし東駅で降りるから…! じゃあ、ありが……」



「俺も降りる」



「へ?」



戸惑っているうちに、腕を引かれ人々の合間を縫ってホームに降り立つと、プシューっと音を立ててドアが閉まる。