「……おまえは気づいてないみたいだけど、あれ、偶然じゃないから」
「え?」
「本当にただの偶然で、あんなずっと連続で隣の席になると思ってんの?」
ばかにしたような笑みを浮かべるのを見て。
偶然じゃなかったんだ、とわたしの中で一つ答えが出る。
……そりゃ、おかしいとは思ったけど。
でも、偶然じゃないとしたら───
ないと、したら?
「それに……」
「……っ」
表情や言葉とは裏腹に、優しい手つきでスッと頬を撫でられた。
「なんの理由もなしに、おまえだけ
こんなに構ったりすると思う?」
だって、そんな理由思いつかないよ。
立花くんが、いつも言ってるんでしょ?
わたし、バカなの。
「言ってくれなきゃ、分かんない……」
「じゃあ言うけど」
ぶれることのない真剣な瞳に。
(目を逸らしたいのに、逸らせない。)
───囚われた。
「好きだから、って気づけよ。いい加減」

