FOREVER FRIEND

3組とは校舎が違う為、少し距離があった。
ミカは3組の教室に着くと、ちょうど中から出てきた男子生徒に声をかけた。

「ねぇ、水沢アイさんってどの子?」
「水沢さん?窓際の1番前にいる子だよ」
教えてくれた窓際を覗いて見ると、2人組の女の子が机に座って楽しそうに対談していた。

「ありがとう」
ミカ教室に躊躇なく入って行った。

ユリアはミカに着いていくのに精一杯だった。そして、窓際にいた2人組に声をかけた。

「ねぇ、どっちが水沢さん?」
2人とも急に話かけられて、凄く驚いていた。すると、1人の方が手を挙げた。

「はぁーい、私ですけど‥‥何ですかぁ?」
可愛い声で見た目は可南子から聞いていた通りの童顔で、悪い事をするようには全く見えなかった。水沢の喋り方は、かなりのぶりっこだった。

「あれぇ?あなたって確か『大友ミカさん』ですよねぇ?」
「そうだけど、何で私の事知ってるの?」
「うふふふ、あなたの事知らない人なんて、いないと思いますよぉ~」
「どういう意味?」
「あっ、悪い意味じゃないですよー!」
「あなたほど美人な人なんて、この学年にいませんから。しかも頭もいいらしいですよねぇ~?そんな人が、私に何の用ですかぁ?」

水沢は遠まわしにトゲがあるような言い方をした。