FOREVER FRIEND

「フッ、そこまでしてこれがそんなに大事かよ！じゃあ、しょうがねーから返してやるよ！！」
梨華はそう言うと、手に持っていた数珠を力一杯引きちぎった。

「！？」

引きちぎられた数珠は石が床にバラバラに散らばった。

「ほらよ」
梨華は自分の手に残っていた数珠の石をミカに投げつけた。

その時、ミカの何かが頭の中で切れた‥‥。

ミカは急に立ち上がり、梨華の胸ぐらを掴み右手で顔をおもっきり殴った。
梨華は入口まで飛ばされ、そのまま倒れた。
ミカはさらに倒れている梨華の上に馬乗りになり、胸ぐらを掴みまた殴ろうと右手を挙げた。

「うぁぁぁ！ごめんなさい！！ごめんなさい！！許して下さい！！」
梨華は両手で顔をかばい、泣きじゃくりながらミカにお願いした。
梨華の頬は赤くなり、鼻からは鼻血が出ていた。
ミカは挙げていた右手を強く握りしめ、梨華の胸ぐらを離した。

そして、床に散らばった数珠の石を無言で拾い集め出した。
梨華はミカが怒りで豹変し、襲いかかってきた事が恐怖で怯え、大声で泣きだした。

「うぇぇぇ、うあぁぁ‥‥‥」
その２人の光景を一部始終を見ていた優希も梨華と同じく恐怖で怯え、その場で腰を抜かし泣いていた。
大きな物音に気づいた桜はトイレの中を覗いた。

桜は中の異常な光景を見て凄く驚いた。
梨華は泣きじゃくり、優希も泣いている。
そしてミカは黙々と何かを拾い集めていた。
桜は怖くなり、急いで担任を呼びに行った。