FOREVER FRIEND

「リオトに何が分かるの?私の気持ちなんて分かんないでしょ?女の友情の事なんて分からないくせに!!そんな簡単に言わないでよ」

ミカはリオトに自分がしてきた事を的確に言われた事が悔しかった‥‥。

認めたくなかった‥。
認める事が怖かった‥。
本当は全部分かってた‥。

「‥‥うぅ」
急に堪えていた涙が溢れ出してきた。

「なぁミカ、ワイは確かに女の気持ちは分かんねーけど、お前の気持ちなら分かるよ。何年、お前の側にいると思ってんだよ!」

「うぅ‥‥」
「お前はよく、学校休むからクラスで1人でいたくなかったんだろ?
つうか、周りからの目が怖かったんだろ?
『可哀想な子』って思われるのが嫌だったんだろ?
だから偽りの友情って、分かっていても誰かと一緒にいたかったんだろ?」
「うぅっ‥‥うぅ」
ミカの涙は止まらなかった。

「ミカは3人のうわべの顔しか見てなかったんだろ?
つうか、本当の顔を見ないフリしてた。違うか?」
「うぅっ‥うぅ」
「さっきも言ったけど、そんなの所詮偽りの友情‥‥ちょっとのきっかけで壊れるに決まってるだろ?そんな呆気なく壊れる友情なんていらねぇーよ!!
ミカ、ワイが思うに優希ちゃんは前からミカの事をよく思ってなかったんじゃないのか?じゃないと、簡単にチクったりしねぇーよ」

ミカは泣きながらリオトの話しを黙って聞いた。

「なぁミカ、友達がいない事、少ない事が恥ずかしい事だと思ってるのか?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
「それは間違ってる。大事な事は‥‥本当の自分をちゃんと認めてもらう事だ。
嫌の事もちゃんと言えない友達なんて、友達とは言わない!それに、お前は1人じゃないだろ?
学校では一緒につるむ奴がいなくても、帰ってきたらワイたちがいるだろ?
ワイもルイもお前の友達だろ?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

「例えばもし、お前が殺人容疑者になって世界中の奴がお前を『殺人犯だ!』って言ったとしても、お前が否定するならワイはお前の言葉を信じる。
なぁ、ミカ、何が言いたいか分かるか?」
ミカは泣きながら頷いた。

「世間の目、他の奴等の言葉じゃなく、お前の言葉だけを信じるって事だよ。
ワイはそれだけお前の事を信頼してるし、大事なんだよ!
だからもう、自分に無理してまで友達作ることねぇーよ」
リオトが優しくミカを抱きしめた。

「それに今はさ、この状況が辛くて、悲しいと思うかもしれないけど‥‥。
今の状況、見てる景色はお前の人生のほんの一部にしかならない。
いつかきっとお前の良さを分かってくれる奴がワイたち以外にも必ず現れる。
だからもっと自分に自信を持てよ」
「‥‥うっ‥‥うぅ」
「だからもう、無理する事なんてない」
リオトがミカの頭を優しく撫でた。

「ううっ、ううぅ‥‥」
ミカはリオトに抱きしめられたまましばらく泣いた。