FOREVER FRIEND

「只、学校での1日が問題なく平和に終わって帰ってくる事だけを願って毎日、学校に行ってた。
どういう事かと言うとね‥‥昔のあの人はまず、生徒とは向き合いたくなかったの。
今の世の中、学校で何かあるとすぐに親が怒鳴り込みにきたり、教師の責任にしたりするでしょ?
あの人はそんなトラブルに巻き込まれたくなかった。自分が一生懸命頑張っても無駄な事、生徒には何も響かない、うざがられるだけ。だから生徒なんかに関わりたくなかった。
毎日黙々と授業だけして、必要な時以外は生徒に近づかないようにしてた」

ユリアには嘘みたいな話だと思った。
今の三井からは想像もできないぐらいの別人だからだ。

「でもそんな時‥‥‥‥突然、絢が自殺した」

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。

「絢はね、学校で虐められていたの。
あの子は家でそんなそぶりも見せなかったから、私たちは気づいてあげれなかった‥‥。
絢が死んでから私もあの人も毎日が後悔ばかりだった‥‥でもそんなある日、絢の部屋を片づけていると手紙を見つけたの」

凛子は立ち上がり、仏壇の引き出しから手紙を取りだしユリアに渡した。

「コレなんだけど‥‥」
「読ましてもらってもいいんですか?」
凛子が優しく頷いた。

ユリアは封筒から手紙を取りだし読み始めた。