自分が何かすれば、あたしが家族からネチネチ言われること。
あたしの能力は人から信じてもらえないこと。
おばあちゃんだけが味方だということ。
すべてを瞬時に悟ったタマはとても利口な猫だった。
売り飛ばそうとしたお母さんにはぶりっこしまくって気がつけば
「タマは可愛いねぇ~。」なんて言われるようになっていたし、
勉強の邪魔しないでといっていたお姉ちゃんなのに、勉強の合間に
「癒される~~。」なんていってタマのいるあたしのところに来たし、
潔癖のお父さんは…まぁ怒られない程度に接していて…。
とにかく容量よく生きてくれたおかげで、家の中のギスギスした感じは気がつけばなくなっていた。
<俺様にかかれば、当たり前だ。>
なんてドヤ顔していたけど。

