「龍牙様。持って参りました。」
ボンと言う音共に現れたのはさっきの小さな男の子。
「あぁ。」
龍牙はそれだけいい、あたしから離れた。
「お前はそれに着替えろ。
その衣類はもう使えないだろ。」
言われて布団のようなものをめくれば、着ていた白のブラウスはところどころ破け下着も透けている。
履いていた膝丈のスカートもビリビリだ。
『ありがとう。』
素直に受け取ろうと手を伸ばせば、小さな男の子はジロリとあたしを見て
ぶっきらぼうに叩きつけてきた。
〈おい!藍!〉
タマが声を荒げる。
「タマ、お前は好きだ。
でもニートは嫌いだ。ユラ様が認めても、俺は龍牙様が認めない限り認める気はない。」
それだけ言い、龍牙に一礼すると
ボン
と再び音を鳴らして姿を消した。

