「………俺はまだお前の全てを信じたわけじゃねぇ。」 鋭い目を向ける龍牙。 「裏切ったときは、タマがなんと言おうとお前を殺す。」 そう言った龍牙の頭には赤い立派なツノがあった。 『っ。』 威圧感で息すらままならない。 ーーーーゲホゲホッ 思わず咳き込めば、〈龍牙!やめてくれ!!〉とタマが叫んだ。 はっとした龍牙は「………やりすぎた。」 それだけいいあたしの口元を拭った。 そこには血がついていて、自分が吐血していたのだと初めてわかった。