「わかりません。」
授業の時間を奪うくらいなら、自分が怒られた方がマシだ。
めずらしくそんなことを思った。
「話を聞かんからだ。授業終わったら職員室に来るように。」
「はーい。」
元気に返事をして席についた。
授業が終わってから職員室に行くと、授業を聞いていなかった罰としてプリントを三枚渡された。
他人から見たらたった三枚でも、あたしにとっては、かなりの量だった。
「ユカにしては、めずらしく往生際がよかったじゃん。」
そう嫌味を言ってくるのは、幼馴染みのリョウタだった。
「うるさいな。いつも寝てるくせに。」
「寝てても先生らにばれるようなバカじゃねーもん。」
ほんといつもこう。あー言えばこー言う。

