義兄(あに)と悪魔と私

 
だけど人生そんなに甘くなかった。
結局、全ての秘密は露見する。

家族はめちゃめちゃに。
円も……

「無理しなくていいんだよ? 普通の人間なら気持ち悪いに決まってる」

絶望にうちひしがれたような顔で、彼女は自らを否定した。

「そんなこと……俺は」

思ってない。当たり前だ。

「嘘だよそんなの。口ではなんとでも言える」

円は俺を拒否する。信じられないと言う。
どうすれば信じてもらえる? どうすれば……

「じゃあ、どうしたら信じてくれるっていうんだ。
確かに、俺が今までしたことは簡単に許されるようなことじゃない。許されるとも思ってない。それは前も言った。
だけど、俺のこの気持ちだけは信じてくれないか。
でないと、俺ももう……どうしていいのか分からない」