甘酸っぱい恋の味

その一連のやりとりを見ていた周りの人たちもざわざわしだしている。



『何あの格好。戦時中の学生?まじ笑えるんだけど』



『駿く〜んかっこいい!!』



あれって私に悪口言ってるよね!?



入学初日からイメージ最悪ナンデスケド・・・



普通ならそこで引けばいいものの、負けず嫌いな私の心に火がついてしまった。



『世の中あなたが中心とでも思ってるの?そう思ってるのなら今すぐやめたほうがいいと思いますよ』



言ってやった。



フンッと仁王立ちして構えていると、だんだんとその男の子の顔が近づいてきて距離が一気に縮まった。



これは危ない、と本能で察して後ずさりすると



落ちていた小石につまずいて地面にドスッと尻餅をついてしまった。



『痛っ』




さらにぐいっと距離を縮められ、なすすべをなくして固まっていると






『面白いのみっけ』




そう耳元で囁いてその場を去って行った。