でも、優しくて低い声は包まれるような安心する声だった。

彼は、「ちょっとまってて」と言って人混みの方へ去って行った。


数分後、彼はカンのミルクティーを私に差し出してきた。


「はい。幸せのお薬。」

…幸せ、の薬

私はプルタブをつまみゴクリと一口飲んだ。

口の中に、甘い幸せな香りが広がった

「…甘い、幸せ…」

彼は、友達に呼ばれその場をすくっと立ち「だろ?何があったのかしらねぇが、進んで歩いてればいいことはあるよ」と言って友達の元へ向かった