場の空気が冷めて、群がっていた者は全員席に向かい始めた。 「あんた、大丈夫?」 おさげの女の子は小学生とは思えないほどの落ち着きようで叩かれて赤くなった玲央の頬に手をおいた。 「だ、大丈夫っ…‥…です」 「そう。ならいいわ」 そう言って彼女は静かに微笑んだ。 それが、出会い。