ここはターゲットのマンションの前
今日は10月10日だ
だから俺は今日も命をもらいきた
自らこの道に踏み込んだ訳ではないのだが

(そう思うのはあまりにも無責任かな)

結局、なに言おうが命を奪うことは罪なんだ

「今回のターゲットは女性ですね」

耳に着けているヘッドセットからレイナの声が聞こえてくる

「ターゲットは結婚していますが、夫は既に亡くなられているようです、なので来客がないかぎり、男手はないみたいですね」
「まぁ、たいして脅威でもなさそうですし、さっさと済ませましょうか」

こいつはあい変わらず人の命がどうとかそんなことはちっとも関心がないみたいだ
そんなことを考えながらターゲットの元へと足を進めていく