6月の下旬、やっと梅雨が来た。

「傘持ってけば、良かった」

「皐、しょうがないよ。速く帰ろう」

「次の電車、後10分で来るよ」

「え!七海速く言ってよ」

あたしと皐と七海は急いで駅へ向かった。

傘なんて指すのも忘れてただがむしゃらに駅まで走った。

まさかこのいつも使う駅で、君に出会い

そして惹かれるなんて、思ってなかった。