「美優のために、新居を買ったんだ。きっと君も喜んでくれるはずだよ」
「嫌っ…離して!いい加減にしないと、警察を呼ぶわよ?!」
「警察?そんな物騒なことを言わないでくれよ…。僕はこんなにも君のことを愛しているのに…」
そう言うと、その男は切なそうな表情した。
そして、何を思ったのか、美優にキスをしようと迫って来た。
「い、嫌っ!っ…助けて、洋輔さんっ!」
「洋輔?美優、違うだろう?愛する男の名前を間違えるだなんて…美優、いい加減機嫌を直してくれないか?」
「貴方の名前なんか知らないわ!それに私は貴方のことなんて、好きじゃない!」
「また、そんな嘘を…。なぁ、美優、機嫌を直してくれよ」
「嫌っ、離して!」
美優はその男から逃れようと、思いっきり抵抗した。
すると、急に横から引っ張られるように腕を取られ、美優は引っ張られた方に引き寄せられた。

