それから一週間が経過し、洋輔は美優が学校へ行く日には必ず迎えに来ていた。 しかし、特に変わった様子も見られず、世間は11月になっていた。 「お疲れ。今日も変った様子はなかったか?」 「はい。大丈夫でした。もしかしたら、私の気の所為だったのかもしれません」 「まだ安心するには早い。圭人も調べてくれているし、油断はするな」 「わかりました」 洋輔にそう言われていたにも関わらず、美優は安心しきっていた。 魔の手はすぐそこまで迫っていたのであった。