「長谷川社長、この度はご招待頂き、ありがとうございます」

「いえ、こちらこそ今日はご参加頂き、ありがとうございます」

「あっ…」

「美優どうした?長谷川社長に失礼じゃないか。…長谷川社長、ご紹介します。私の一人娘であり、秘書をしております、美優です」

「初めまして。長谷川洋輔と言います」

「は、初めまして…?藤堂美優です」

「クスッ。よろしくお願いします」

「はい…」








美優は差し出された手を、迷いながらも握手を交わした。
そんな美優の戸惑いに、洋輔は気付きながらも、何も言葉を発しなかった。








「では、我々はこれで…。どうぞ最後までパーティーを楽しんで行ってください」








そう言うと、洋輔は圭人と一緒にその場から離れて行ってしまった。