俺様社長に捕らわれて




しかしいくら待てど、徹也は何も言ってこなかった。
それどころか、もう読み終わっているであろうにも関わらず、書面を見つめたまま、顔を上げようとしないのである。



まさか、自分たちが作った書面に何か不備があったのではないかと、洋輔は心配になりだした。




一向に口を開く様子のない徹也に、痺れを切らした田中が声を掛けた。









「社長、失礼します」








田中はそう言うと徹也の手から書類を抜き取った。
書類を見た田中は驚きを隠せないでいた。