「まぁ、社長。この話は一先ず後にして、先にお食事を召し上がりながらお話をしたらどうです?折角のお食事が冷めてしまいます」
「あぁ。それもそうだな。私としたことが。済まないな、長谷川社長。気になったことは直ぐに追求したくなる性格なんだ…」
「いえ…それは私も同じです。さぁ、冷めないうちに、どうぞ召し上がってください」
田中の計らいにより、重たい空気が一変して、和やかなムードへとなった。
食事をしながら、他愛もない話が飛び交う程であった。
そんな徹也の様子に、洋輔は今なら話せるのではないか感じていた。
そして、それは思いも寄らない徹也の一言で、流れは洋輔の方に傾き始めた。

