何気無く、外をぼんやりと眺めていると、あっという間に30分が経過していたようで、パーティー会場へと到着したようであった。
「美優。先にある程度、挨拶回りをするから」
「…わかりました」
美優はそう返事をすると、車から降りた。
そして何時ものように、美優は田中と同様に、一歩後ろに下がっていた。
すると、そんな美優の行動に、徹也は顔をしかめた。
「美優。今日は社長秘書というよりは娘として参加をするんだ。隣に来なさい」
「すみません…」
美優は謝ると、徹也の隣に並んだ。
それを見た徹也は、満足そうな表情を浮かべ、中へと入って行った。

