その声で。



じーっと、神崎くんを見ているとギロッと睨まれた。


...こ、こわい!



「...俺の顔になんかついてる?」



「...へっ!?」



突然、神崎くんに話しかけられて間抜けな声が出た。


我ながら、恥ずかしい...っ!



「...あ、えと、い、いえ....す、すいませんでした!....先生さようなら...!」



先生にお辞儀をして、職員室から出て行こう



......っと思った。



「おいおい、どこ行くんだよ。」


「...え、あ、いや」



神崎くんは、私の腕を掴んでいた。


後ろから、先生の怒鳴り声が聞こえる。



「......っ」


や、やだ、怖いよ。


できるだけ、私はもう片方の手で神崎くんの手を剥がそうと頑張っている。



「んなことしても無駄だっつーの」



「....やっ...」




涙目で「離して」と訴えた。





「...誘ってんの?」