ーーー目が覚めると見慣れた景色。 悠くん、運んでくれたんだ… 目眩がしないように、ゆっくり起き上がり、ルームウェアに着替える。 リビングへ行くと悠くんと、何故だか図書室の前で会った、涼の従兄弟の先輩がいた。 「音和、おはよう。」 「おはよう。それから運んでくれてありがとう。…えっと…?」 「あぁ、ごめんごめん。こいつは大希。涼の従兄弟ね。」 「さっき振りだね。涼の従兄弟で時希の兄の大希です。よろしくね、音和ちゃん。」 にっこり笑顔を添えて言う先輩。