「俺も“高瀬”だが…さっきのあいつも“高瀬”だ。昼のことは忘れた?」 「お昼のこと……」 しばらくして思い出す。 「りょ…涼!」 「何か?」 「えっと…ごめんなさい。……入り口にいらっしゃったのは…?」 「入り口にいたのは俺の従兄弟。でもって時希の兄。名前は大希(たいき)。年は一つ上。」 「そう…」 誰かに似ている…と思ったあの笑顔は時希くんだったのね。 「次からペナルティでも設けようか。」 「え……!」