ニコッとスマイルを向ける彼は誰かに似ている…制服を着ているから“高校生”というのは分かるのだけれど… そして何故、、私の名前を知っているのだろう…?返事をせずに考えていると高瀬くんが口を開いた。 「…花村さんは?」 「奥にいるけど…」 「来い。」 そう言って高瀬くんは歩き出した。 私はただ着いて行くだけ。 「高瀬くん……高瀬く、」 彼は突然振り返り、人差し指を私の口元に“静かに”とやるように差し出した。