恋日和〜春〜






ーーーーリビングに行き、防水のミュージックプレイヤーを取りに行くと「あと10分で湧くよ」と声をかけられる。
言う通り、10分経つと“お風呂が沸きました”と機械が教えてくれる。
「お風呂入ってきます」
と告げ、脱衣所に行く。

浴室のドアを開けると ふわっと蒸気がかかった。ミュージックプレイヤーでお気に入りの曲を数曲ピックアップして流す。

髪の毛、体、顔を洗ってから湯船に浸かる。すぐにのぼせてしまうからお湯はぬるめの37℃で15分位で上がる。

着替えてリビングへ行くと
「音和、おいで!」
と和ちゃんに声をかけられる。

「今日は私が乾かしてあげる。」
これは恒例行事のようなもので……
私がお風呂から上がると悠くんか和ちゃんがドライヤーを持って待っている。

ーー「はい。おーわりっ」
「和ちゃん、ありがとう」
「二人とも、御夕飯出来たわよ。」
「はーい。音和、先席ついてて?ドライヤー片付けてくる。」
「分かった。ありがとう。…お母さん、お父さんまだ帰ってきてないよ?」