「林田くん……と、涼……」 何だか様子がおかしい音。 「音、帰り?」 「……う、うん」 なんかぎこちないな…… 「涼、先行ってる。音和、バイバイ!」 「あぁ」 伊月は何でか戻っていった。 「あ、ごめんね!私も帰るから……」 「いや、話しかけたのこっちだから……玄関まで送る」 すると、困った様子で 「練習中でしょう?大丈夫っ」と。 「休憩中。……だから平気」 歩き始めると、随分後ろから足音が聞こえてくる。