今日、久しぶりに音の笑顔をみた。心からの笑顔を。
帰り際、音が何かを言いかけた。“なんでもない”と言われたから、深くは追求するつもりはないが……


高瀬の人間には専属の運転手が付いている。今はなんとなく一人でいたい気がして俺の専属、諌山さん(いさやま)を呼ぶことはなかった。