一条君は確かにクラスにいた。

それはそれは目立っていた。そりゃ

あんなかっこよければ、女子がほっとく

はずないか。

っていうかこんなになってるのに気づか

ないなんて私どんだけだ。

そう考えていると、私の目の前に影が

おちる。

「しおりーー!!!」

「うぉっ、春香。」

目の前で目をキラキラさせる女の子。

この子は私の中学校からの親友

加賀 春香

一言で言うとめっちゃかわいい。

ぱっちり二重に色素の薄いショートボブ

すらっとした身長にスカートから伸びる

細い足。もちろんモテモテ。

滅多に人を褒めない私が唯一認めた子。

もちろん可愛いとかそれだけで認めた

わけではない。

春香との出会いは衝撃だった...。

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こんなキツイ性格だから私は中学校の時

周りにはもちろん敵ばっかりだった。

その日も先輩に呼び出されて体育館裏に

いた。漫画かよ。ベタすぎないか。

「あんたさーー、私の後輩の彼氏とった

んだって??どうせ色目使ったんでしょ

?あんた顔だけはいーからねー。けど

どうせ体でとったんだろうけど。」

そういって高笑いをする先輩たち。

知らない、そんなことしてない。

そもそも後輩って誰?知らないよ

そんな人。

「私はそんな人知らないです。そもそも

とってなんかいない!!!」

「はあ!!??あんた自分のしたことわ

かってんの!?最低!この男好き!」

ぶたれる!!そう思ってとっさに身構え

る。けど痛みがこない。

そっと目を開けると、私の前には綺麗

な女の子が立っていた。

「なにしてんの?あなたたち。」

こわいっすよ。せっかくの美人が...。

「だれあんた!どきなさいよ!!」

こっちも怖いな...。と完全に傍観者に

なっている私。