っていうかこんなに冷めてる私には

恋愛は向いてないんだよ。

そんなことを考えながら本のページをめ

くっていく。夕日が傾き始めた。

オレンジ色の光が図書室を埋め尽くして

いく。ちょうど物語も終わった。

「そろそろ帰るか」

そう呟いて席を立つと、なんだか異変を

感じる。

(人の気配....?)

おかしい。今はもう誰もいないはず...。

どうしよう...とりあえず確認したほうが

いいのかな??

とにかく人の気配がする方へ足を進める

そこは今はもう使われることのない

廃棄された本が眠る部屋。

本当無駄に広いなこの図書室。

扉を開くとそこに広がる大きな空間。

緊張しながらどんどん奥へとすすんで

いく。

「誰かいるんですか?」

静かに声をかける。返事はない。

しかし、次の瞬間私は目を奪われた。