直接きけったって、避けられてるのにき

きようがない。

取り敢えず足だけでも栞の方へと向ける



向かってくる俺に気付いたのか栞がびっ

くりしたように目を見開いて俯く。

ほら、やっぱり。

「栞。」

名前を呼んでも見向きもしない。

俺より好きなやつでもできたの?

聞きたい、でもそうだと答えられるのが

どーしようもなく怖い。

俺は静かに背中を向けた。

その瞬間後ろから聞こえる声。

「そ、奏!!」

思わず後ろを振り返るとそこには

顔を真っ赤にした栞が立っていた。

その後ろでは加賀がにやにやしている。